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当社のセールスポイント

企業保険専業で70年の歴史と実績

 まず第一に,保険専業で創業70年,会社設立50年という永い歴史と実績があります.単に永いだけでなく,もともと総合商社の保険を扱うところからスタートしているために,戦前では未だ珍しかった,企業の保険を中心に扱ってきました.そして,この企業に関する保険中心の実績から,数多くの事故を実際に経験し,その結果「我々の扱うべきものは保険ではなくリスクであり,保険はその一つの結果にすぎない」という事を身をもって学んできました.この「我々の扱うべきものはリスクだ」という信念があったからこそ,保険会社から異端視されながらも,業界ではもっとも早くからリスクマネージメントを積極的に学び,実務に取り入れてまいりました.そしてこの信念の当然の帰結として常に顧客サイドに立つ,すなわち欧米でいうブローカーを志向し実践してきました.

Independentという事

 ブローカーを志すという事は,保険会社と対等;equal-partnerであることを志すという事でもあります.これは当社が最も誇りにし,心の拠り所としているIndependenceという所に帰結します.Independentということは自主・自由・自立・自律を要求します.この事は,業務についての自己完結能力を要求します.その為に単にリスク判断とそれに伴う保険の設計という業務にとどまらず,万が一事故が発生した場合の対応と処置についても万全を期しています.具体的には営業の人間に対し数ではそれを上回る内務の女性社員を配置し,営業社員がどこへ出かけていても契約者に対し万全の対応と処理をします.実はこの部分の費用が代理店手数料には含まれていないのです.それどころか現在のルールでは代理店は事故については原則的には口出しをしてはいけない,代理店は黙って保険会社から言われた契約を集めておればいいのだという建前になっているからです.しかし,これも来るべき自由化の中では,必ず代理店手数料率の自由化も起こる事は間違いなく,これは当社の永年の苦労が報われる事を意味し,大きなプラス材料だと確信しています.

 また,業務の自己完結能力の一環として,小さいながらも情報システムサービス部(Information System Service Dept. 通称I.S.S.)を作り,総てのシステムを内作しております.当社のようなIndependentな代理店でシステム部門をもち,業務の合理化を自力でやれるのも大きな強みだと思います.

男女平等と超優秀な女性社員

 他社に比べて絶対に自信をもてるのは女性社員の優秀さです.保険会社から「どのように教育しているのか?」としばしば尋ねられます.当社が男女間の給与格差をなくし,完全に平等にしたのはもう15年以上も前の事です.外に出る営業も,中にいる内務も,担当している部分が違うだけで完全に平等だと考えております.完全に平等だということは,内務の方にもそれだけの責任と権限を持っていただくという事です.こういう中で女性の方もそれぞれに自主・自由・自立・自律を目指して自ら頑張ってくれております.どんなに知識の豊富な人が立派な教育をしようとも,積極的に働くための環境を整備せずには人は育たないものだということが保険会社では忘れられているように思えてなりません.近年ではトップクラスの保険会社から移って来られ,当社でその可能性を開かせて存分に活躍しておられる方が何人もおられます.

小さな規模だという事

 当社の根幹なので別なところでも再三述べていますが,小さい企業だという事も大きなセールスポイントです.当社では,もし必要になればいつでも全社員が集まって議論する事が可能です.必要ならば直接民主主義が実行できるという事はとても大事な事のように思います.また何千人という社員を抱えた企業では,どんな人がいるか判らないので細かな規則をいっぱい作らざるを得ません.基本的に“社員性悪説”の部分を取り入れないと経営はできません.しかし当社は“社員性善説”で経営しております.自分たちの仲間を信頼できるからこそ自由と自主を尊重し,自立と自律を期待できるのです.規模の問題については経営方針のところでもう一度詳しくふれます.

9連休制度

 お正月休み・夏休みとは別に全員に年に一度,9連休を取る事を義務づけております.国内でも海外でも,旅行をしたければ最もすいた時期に安い料金で行けるでしょう.旅行をするかしないかは別にして,年に一度必ず9日間ぐらいは仕事を離れる,別な表現で言うと“日常性を打破する”ことは普段それぞれに頑張ってくれているからこそ大変大きな意味があるように思います.特にワーカホリックになりやすい現代においては大事な事ではないでしょうか.やるときはやる,遊ぶときは遊ぶ,そんな人間集団でありたいと思います.

大きな引き受けCapacity

 かなり特殊なリスクや,相当にやばいと思われるリスクはしばしばあります.この場合,保険会社によっては“少しなら引き受けてみたい”というところがいくつかあれば,それらを合計すれば大きな引き受けcapacityになります.この意味では当社は間違いなくどの保険会社よりも大きなリスクを扱えると言えます.各保険会社を合計した保険の設計ができるのですから.(一つのリスクを分担して引き受けるので“共同保険”ともいいます)

当社の営業方針

 実は営業方針といえるほどに確立した,或いは明文化したものはありませんが,常々営業に言っている事を申し上げます.

 まず,営業の本分は自分たちのマーケットの創造・拡大だという事です.経営者の方たちに一人でも多くの甲南ファンになっていただくという事です.数字(業績)はその結果です.業績至上主義は会社をしばしば大変な方向にもっていきます.バブル期に大きな傷を受けた大部分の会社がこの業績至上主義で突っ走りました.象徴的な事件としては大阪の名門中堅商社「イトマン」が住友銀行の手によって住金物産に救済合併させられた事件があります.イトマンをそこに至らしめた河村社長というのはその当時の住友銀行の磯田会長の子飼いの部下でした.しかもこの数年前に磯田氏は頭取として世界最高の栄誉である,ニューヨークタイムスかビジネスウィークだかの“The Banker of the Year”として表紙に飾られ,その年の世界一の銀行家として特集を組まれたほどの人です.彼は頭取時代,部下に「多少の向こう傷は問わない,業績を挙げろ!」と檄を飛ばしておりました.

 以前騒がれた野村證券にしても,バブル期に業績至上主義で突っ走り,様々な不祥事を起こし世間を騒がせて社長・会長を辞任した,いわゆる大・小両田淵氏がその後も役員にとどまり,隠然たる発言権を保持しながら復権のチャンスをうかがっていた事があります.業績至上主義という古い野村の体制が何も変わっていなかったからです.

 当社のマーケット,甲南ファンというものを増やしていけば,時には何らかの事情でいったん契約はよそに流れる時があってもまた相談を受けたりお呼びがかかったりするものです.その為に社長の武田さんは「営業がなすべきは,顧客に対するリスクについてのコミュニケーションサービスだ」と言っております.それまでは思いもしなかったリスクやその対策について考えるようになっていただく,経営者の方に新しいものの見方や考え方を知っていただく,それは即ち啓蒙です.

 少し話題が変わりますが,みなさんはプロとは誰が決めるものだと思われますか? お客様が決めるのです.プロとはそれを職業としている,なりわいとしているという事です.職業としているという事は,お客様がついてそのお客様がお金を払ってくれなければなりません.どんなに保険に詳しくても,あるいはリスクについて詳しくても,お客様が「こんな奴とは口もききたくない」と思えばそれはなりわいとはなりません.逆に,少々経験や知識が不足していても,お客様が「この人はプロだ,この人に相談しよう」と思われたならば立派なプロなのです.弁護士資格は取ったものの,あまりお客さんがいない弁護士さんは結構たくさんおられるものです.当社が成績よりも人物本位で採用するのはこういったところにも理由があります.

当社の経営方針

 まずはなにをおいても,INDEPENDENTであることを最も大事にし,誇りにしたいと思います.誰にもどこにも侵されず,また他社をも侵したくありません.口で言うのはたやすい事ですが,実際に経営として実践するのにはなかなかコストがかかります.INDEPENDENT即ち,他者にdepend onしないという事は実務において仕事の自己完結能力を高めていかねばなりません.リスクマネージメントを基礎にした営業の考え方を女性も含めた全員が理解して,保険会社にはその本来の機能であるリスクの引き受けと事故の支払いのみをお願いし,その他のことは全部自社でやるぐらいの気概を持たねばなりません.

 次に,可能な限り規則を排し自由を大事にしたいと思います.何となくただ感覚的に自由がいいという事ではなく,これには私なりにいくつかの理由があります.

 一つには人間はファジーな生き物だということです.たとえば全く同じ事を同じ言葉で言われたとしても,時と場所と状況によってなぜか違う反応を起こします.人間は決して合理的な生き物ではないと考えております.どんなに良いことだと言われてもイヤな事はイヤですし,逆にどんなにイケナイといわれてもやりたい事や欲しいものってあるものです.ブレーンストーミングやKJ法で有名な川喜多二郎さんの講演会で「みなさん,人間がいきいきしている状態を表す言葉を言ってください.」とおっしゃって,聴衆を次々にあてていかれました.「熱中」「没頭」「夢中」「没我」等々・・・・.人間が本当に生き生きしている時はそれが損をするとか得をするとか,ややこしい事など何も考えてなどいないそうです.(時にはお金儲けだけが趣味と言う人もいるようですが・・)

 人間が決して合理的な生き物ではないと言うよりも,もっと突っ込んで考えると「いのち」というものが合理的かどうかなどはるかに超越したものではないのかと思います.生きとし生けるものという言葉がありますが,いのちとか生命力とかいったものは,ただひたすらに理屈を越えて生きようとするものだと思います.

 そういった意味で人間というきわめて不合理な生き物を,合理的な規則やルールで縛ってしまうことはどう考えてみても正しいとは思えないのです.

 また規則やマニュアルには重大な弊害があります.自分で考え,自分で判断する事を否定してしまう,人間を ロボット化してしまうという事です.人間として,一人一人はどんなにいい人であっても,慣例と規則に縛られたお役所の対応の柔軟性の欠如はしばしば語られる事ですし,それが今の,かつて経験したことのない経済の地殻変動への対応のまずさにも表れています.あることに対処するのに,まずは人間として次に社会人としてそして会社の人間として考えてやったことが,もし規則にあっていなかったとしたらなんと非人間的な規則ではないでしょうか.様々なことについて多くを考えることを求め,考えることについて多くを語ることが経営幹部の為すべきことではないかと考えております.その考える時により高い方向へ,より良い方向へ向かうように習慣付けていくのが,務めだと考えております.この常により良い方向へ,より高い方向へという限りない「上方志向」だけが引き継がれるべきものだと考えております.

 また当社はリスクマネージメントに基づく物事の考え方だけが生命線です.格好良くいえば“知識集約型”の企業です.物事の見方の多様性,価値観の多様性は知識集約型の企業が発展するためには無くてはならないものです.この面からも,自由の尊重・個性の尊重を大切にしたいと思います.

 次に,当面は小さな企業でありたいと思います.(当面という意味は,次の世代には次の世代の人達が考えるだろうという意味です.)小さいことを良しとする最も大きな理由は“性善説”でやっていけるということです.自分の社員を常に疑って経営するということは私には考えられません.してはならないことをいっぱい書いた規則が必要な企業にはしたくありません.少し社会心理学的な分野になりますが,従業員の私物が無くなるという風な事が起こり始めるのは,大体100人を少し越えた位からだと言われております.これは組織に個が埋没してると言うか,組織が個の隠れ蓑になっているというかそんな事なのでしょう.こう言った面からも今の時点で規模の拡大を求める気も,急ぐ気もありません.

 またオイルショック・ドルショックを経験した私にとって,企業における膨張と成長はよく似ていて,実は全く異なるものだと思えます.この見分けが出来ないとき経営者はしばしばつまづくようです.そしてこの考え方は今回のバブル崩壊による多くの企業の行き詰まりを見て,ますます強くなっています.成長のためには,時には膨張も必要ですが,同じ理由において縮小も必要です.それがいわゆる“リストラ”だと言うことでしょう.ともあれ成長とは質の問題であり,膨張は単に量とか規模の問題であり全く異なる次元の話だという事です.

 さらに規模の問題は私の意識の問題にも大きな影響があります.理由はよくわかりませんが一般的に社員の事を“社員”という抽象名詞で考えたり語ったりし始めると何かが狂い始めるのではないかと,大変恐れております.私にとって社員とはどこにいる誰なのかは,今の規模であれば全員ありありと名前と顔が浮かびます.従って会社のことについて何かを考えるとき,「こういうことを決めると彼がこまるだろうなあ・・・」とか「こうすればあの人が助かるだろうなあ・・・」とか一つ一つの判断について具体的にどういう問題になるのか,ある程度想像することができます.

 社内でも同じ事を何度も繰り返し言っておりますが,「甲南保険センター」などという抽象的なものは存在しません.「甲南保険センター」という名のもとに働く人間が居るだけです.全員が居なくなれば甲南保険センターという会社はそれで終わりです.従って甲南保険センターとはまさしく,私達一人一人だという事です.

 一般原則や法則のようなものを考えるときには,抽象化して考えることも大いに意義のあることでしょう.しかし当社のすべての活動は,すぐれて具体的な問題なのです.もし一般論や抽象論で経営が成り立つならば,大学の立派な経営学の教授が立派な経営者になるはずですが,あまり聞いたことがありません.また経営学を立派な成績で終えた人が一般論としても,立派な経営者になるとも聞いたことがありません.それは経営に限らず人間の営みはすべて具体的なことだということです.一般論としての人生論はあるにしても,親に,友に,あるいは就職に,恋愛に今日あなたがどうするのかという問題は全く具体的な問題なのです.それと同じように甲南保険センターの経営というものは具体的な実在する一人一人の問題であり,その一人一人がぼやけてしまう規模というものに,少なからぬおそれを抱いているという事です.

 また甲南というものが社員一人一人だということから,甲南の可能性というものは社員一人一人の可能性の総和であるということになります.この意味から,一人一人の可能性を大事にする経営でありたいと思います.同時に,自分の可能性を大切にして何かに向かってチャレンジする社員を大切にしたいと思います.可能性というものは常に無限大だと社内では話しております.また上向きの可能性というものは,あきらめずにチャレンジしあるいは準備を整えておれば,何かの時や条件がそろえば実現することがあります.しかし,あきらめてしまってチャレンジしないことは滅多な幸運にでも出会わない限り実現しません.その意味で私達は,いつもどんなことに出会っても,より良くなることにはNEVER GIVE UP!でいこうよと話をしております.

 これからなすべき経営課題としては,時代や状況がどんなに変わっても変えてはならないものは何か,それをこれから何年かのうちにきちんと確立できればと願っています.世の中はどんどん変化していきます.その変化に応じて企業としての経営のあり方も,また市場の変化に応じて営業の戦略も変えていかねばならないでしょう..その時になにを軸に,あるいはなにを土台にして変化していくのか.もし変わらないものが何もなければ,企業とは市場の色に応じて変化するカメレオンのようなものか,市場に浮かぶ浮き草のようなものになってしまいます.

 そうならない為にいわゆる,企業文化とか企業哲学とかとでもいうべきものをこれからじっくりと時間をかけて考えていきたいと思っております.

 「三国志」で有名な吉川英治が,日本が軍国主義に走り始めた頃に「国家よ 美貌たれ」という有名な言葉を残しております.私も今「甲南よ 美貌たれ」という祈るような気持ちで一杯です.数年前の京都大学の卒業式で井村学長は,現在の日本を欲望民主主義と評し,卒業生に「緊張した倫理観」を求めたそうです.企業経営や経済が,ただの欲望民主主義によるマネーゲームに走らないためには,なにをどんな風に確立すればいいのか真剣に考え続けております.誰もがやっていてもやってはならないことがあり,また誰もやらなくてもやらねばならないことがあります. 企業経営においても他の企業がなにをやろうがやろうまいが,当社は当社としてやってはならないこと,やらねばならないことの基準をどうすればよいのか,若い人達と一緒に考えていきたいと思います.


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